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すんごい簡単にまとめたギターの歴史
2015.02.05 Thursday 16:09
twitterですんごい簡単にまとめたギターの歴史をつぶやいたのですが、それをまとめてみました。
1952年レスポールを世に出していたギブソンは伝統あるが故に「古臭い楽器」と見られていた。ジャズプレイヤーには売れていたが若者には支持されなかった。フェンダーは1951年テレキャスター、1954年ストラトキャスターを発売していたもののジャズプレイヤーにはイマイチ不評で彼らにアピールする商品を作ろうとしていた。
左からテレキャスター、レスポール、ストラトキャスター
ギブソンは若者にも支持される商品として当時としては革新的すぎるフライングVとエクスプローラを発売、フェンダーはジャズプレイヤー向けの商品ジャズマスターを発売した。ところがはフライングVとエクスプローラは全く売れずフライングV、エクスプローラ共に100本未満で生産を終えた。しかしギブソンは同じ年に世界初のセミアコースティックギターES-335を発売、こちらはジャズプレイヤーを中心に堅実な売り上げを上げた。
一方フェンダーのジャズマスターはジャズプレイヤーには売れなかったがサーフミュージック系の若者に売れフェンダーの主力商品となった。これはフェンダー自体がカルフォルニア州にあって西海岸のミュージシャンが容易にフェンダーギターを入手できたのも大きいと考えている。ちなみにギブソンはミシガン州。東海岸ではギブソンの方が入手しやすかったという話もある。
左からフライングV、エクスプローラ、ES-335、ジャズマスター
そうした中ギブソンはジャズマスター対抗すべく1961年にレスポールを大幅なモデルチェンジを図る。これがのちのSGと呼ばれるギターになる。さらに1963年カーデザイナーにデザインされたファイヤーバードを市場に投入した。これは車の塗料を使いカラフルで複数のカラーを持っていたジャズマスターを意識しているものと思われる。一方フェンダーはジャズマスターの上位機種のジャガーを1962年に投入する。
左からSG、ジャガー、ファイヤーバード
しかし1965年にデビューしたクリームのギタリスト、エリッククラプトンはモデルチェンジ以前のレスポールとマーシャルを使用しロックミュージシャン達に多大な影響を与え、さらに1966年にデビューしたジミヘンドリックスによりストラトキャスターの人気に火が付く。結果、ギブソンはモデルチェンジ前のレスポールの復刻を求める声が大きくなり1968年にレスポールを復刻、以降ギブソンの主力商品となる。一方フェンダーはそれまではカタログの隅に掲載されていたストラトキャスターが一気に主力商品となりジャズマスター、ジャガーの人気は無くなる。
SGはそのまま定番商品として定着したが、ファイヤーバードはノンリバ等のテコイレも効果出ず1969年に生産を打ち切られる。一方ストラトに主役を奪われたジャズマスターは1980年頃まで、ジャガーは1976年頃まで細々と生産されるだけになる。
1970年代後半のフュージョン・ブームでラリーカールトンが使用したES-335やパットメセニーが使用したES-175の人気があがり、さらに1979年のヴァンヘイレン登場からのメタルブームの流れにより主流はトレモロ・ユニットを搭載したジャクソンやシャーベルのストラトキャスター・タイプや変形ギターとなりレスポールの人気は無くなってしまい、ジャズマスターやジャガーも使う者はほとんどいなくなる。
左からES-175、シャーベルのギター、変形ギターのランディローズモデル
経営難になったギブソンは1986年共同経営体に売却される。しかし皮肉な事に同年デビューしたガンズアンドローゼスの多大な影響でレスポール人気が再燃。それにより売却後のギブソンは経営は安定し、1990年からのファイヤーバードの再生産へとつながっていく。またジャズマスターは80年代再生産されなかったが、1982年に設立されたフェンダージャパンから1986年ジャガー、ジャズマスター共に生産する。
ジャズマスターやジャガーは80年代末期からソニックユースやマイブラッディヴァレンタイン等のオルタナ・シューゲイザーバンドに多く使用されていたが1991年アルバム「ネヴァーマインド」を出したニルヴァーナの登場で一気にブームに。これには他のストラトやレスポールに比べかなり安く入手出来たのも大きいそうだ。しかしそんなブームをしり目にフェンダーはジャズマスターは1999年、ジャガーは2000年まで再生産しなかった
1960年代にそれぞれのメーカーで主力商品として作られたファイヤーバード、ジャズマスター。それ以降その両方がレギュラー商品として生産される事は無かったが1990年ファイヤーバード、1999年ジャズマスターの再生産により30年ぶりに両方ともレギュラーラインナップで2015年の現在まで生産されている。
1950年代中盤
1952年レスポールを世に出していたギブソンは伝統あるが故に「古臭い楽器」と見られていた。ジャズプレイヤーには売れていたが若者には支持されなかった。フェンダーは1951年テレキャスター、1954年ストラトキャスターを発売していたもののジャズプレイヤーにはイマイチ不評で彼らにアピールする商品を作ろうとしていた。
1958年、フライングV、エクスプローラ、ES-335、ジャズマスター
ギブソンは若者にも支持される商品として当時としては革新的すぎるフライングVとエクスプローラを発売、フェンダーはジャズプレイヤー向けの商品ジャズマスターを発売した。ところがはフライングVとエクスプローラは全く売れずフライングV、エクスプローラ共に100本未満で生産を終えた。しかしギブソンは同じ年に世界初のセミアコースティックギターES-335を発売、こちらはジャズプレイヤーを中心に堅実な売り上げを上げた。
一方フェンダーのジャズマスターはジャズプレイヤーには売れなかったがサーフミュージック系の若者に売れフェンダーの主力商品となった。これはフェンダー自体がカルフォルニア州にあって西海岸のミュージシャンが容易にフェンダーギターを入手できたのも大きいと考えている。ちなみにギブソンはミシガン州。東海岸ではギブソンの方が入手しやすかったという話もある。
1961年〜1963年、SG、ファイヤーバード、ジャガー
そうした中ギブソンはジャズマスター対抗すべく1961年にレスポールを大幅なモデルチェンジを図る。これがのちのSGと呼ばれるギターになる。さらに1963年カーデザイナーにデザインされたファイヤーバードを市場に投入した。これは車の塗料を使いカラフルで複数のカラーを持っていたジャズマスターを意識しているものと思われる。一方フェンダーはジャズマスターの上位機種のジャガーを1962年に投入する。
1965〜1969年。クラプトンとジミヘン
しかし1965年にデビューしたクリームのギタリスト、エリッククラプトンはモデルチェンジ以前のレスポールとマーシャルを使用しロックミュージシャン達に多大な影響を与え、さらに1966年にデビューしたジミヘンドリックスによりストラトキャスターの人気に火が付く。結果、ギブソンはモデルチェンジ前のレスポールの復刻を求める声が大きくなり1968年にレスポールを復刻、以降ギブソンの主力商品となる。一方フェンダーはそれまではカタログの隅に掲載されていたストラトキャスターが一気に主力商品となりジャズマスター、ジャガーの人気は無くなる。
SGはそのまま定番商品として定着したが、ファイヤーバードはノンリバ等のテコイレも効果出ず1969年に生産を打ち切られる。一方ストラトに主役を奪われたジャズマスターは1980年頃まで、ジャガーは1976年頃まで細々と生産されるだけになる。
1970年代、フュージョン・ブームとヴァンヘイレン
1970年代後半のフュージョン・ブームでラリーカールトンが使用したES-335やパットメセニーが使用したES-175の人気があがり、さらに1979年のヴァンヘイレン登場からのメタルブームの流れにより主流はトレモロ・ユニットを搭載したジャクソンやシャーベルのストラトキャスター・タイプや変形ギターとなりレスポールの人気は無くなってしまい、ジャズマスターやジャガーも使う者はほとんどいなくなる。
1980年代後半、ガンズアンドローゼス
経営難になったギブソンは1986年共同経営体に売却される。しかし皮肉な事に同年デビューしたガンズアンドローゼスの多大な影響でレスポール人気が再燃。それにより売却後のギブソンは経営は安定し、1990年からのファイヤーバードの再生産へとつながっていく。またジャズマスターは80年代再生産されなかったが、1982年に設立されたフェンダージャパンから1986年ジャガー、ジャズマスター共に生産する。
1990年代、オルタナ・シューゲイザー
ジャズマスターやジャガーは80年代末期からソニックユースやマイブラッディヴァレンタイン等のオルタナ・シューゲイザーバンドに多く使用されていたが1991年アルバム「ネヴァーマインド」を出したニルヴァーナの登場で一気にブームに。これには他のストラトやレスポールに比べかなり安く入手出来たのも大きいそうだ。しかしそんなブームをしり目にフェンダーはジャズマスターは1999年、ジャガーは2000年まで再生産しなかった
そして現在
1960年代にそれぞれのメーカーで主力商品として作られたファイヤーバード、ジャズマスター。それ以降その両方がレギュラー商品として生産される事は無かったが1990年ファイヤーバード、1999年ジャズマスターの再生産により30年ぶりに両方ともレギュラーラインナップで2015年の現在まで生産されている。